昼ご飯の時間になってもなかなか帰らない005を探しに行ってみたネ。

これ、いつもは耳のいい003の役目だけど、今日は001の世話で忙しそうだったから交代してみたのヨ。

そしたらやはりというか、いつもの森の中で動物達と戯れていたアル。



森の動物だろうがそこらの花だろうが…

彼の愛は、どんな生物にも向けられてるネ。



暫くは微笑ましく見てたけど、腹の虫が催促するから仕方なく声を掛けてみたアル。

「ごはんヨ〜」

ありゃりゃ…ワテはやっぱり動物には好かれていないみたいネ。

ワテを見た途端、み〜んな一斉に逃げてってしまった…

別に意地悪しようなんて思ってないのに…

別に取って食おうなんて思ってないのに…

ちょっと寂しいアル。

表情に出てしまっていたのか、微笑んだ005は

「今度、また来よう」

と肩をぽんぽんと叩いて誘ってくれたネ。

本当の優しさとは、見返りを求めないことなのかもしれないネ。

商売人でもあるワテには、到底出来そうもないアル。

「謝々」

でも、しっかり感謝の思いは伝えるヨ。





でも、いつか…

この長い生の中で…

いつか、そんな風に優しくなれたらいいとは思ってるネ。



これ、照れ臭いから、皆にはナイショにしといて欲しいアル。









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