軋む右手と左足。

右手と左足が在った場所には、機械が。

軋むカラダ。

柔らかな肌が在った場所には、魂のみが。





これは…罰なのか?





何の為の罰だ?

俺は、何を償おうとしている?

真理に触れた報いか?

俺は、何を見たんだ?

誰に対する負い目か?

俺は、何をしてしまったんだ?

神による制裁か?

俺は、何を信じている?










思ってはいけない…

それなのに…



どんな僅かな手掛かりでも、それに縋って旅をしなければならない。

それでも、あの人になら、束縛されても構わない。

そう、思ってしまう自分がいる。



弟と二人で、全てを取り戻すと約束した。

それでも、あの人のためなら、全てを投げ出しても構わない。

そう、思ってしまう。



罪を犯した。

それでも、幸せになりたい。

そう、思って…










俺は…お前の兄は…

誰よりも、誰よりも…

お前の幸せを祈っているよ…

だから…

お前を巻き込んでしまったことを、本当に申し訳なく思っている。





それでも…この想いを抱き続けてもいいか…?

まだ、お前の兄でいさせてくれないか…?

決して…あの人には伝えないと、お前に、誓うから…

ごめん…





ごめんな…アル。









TOP     BACK     NEXT